【音楽を聴きながら勉強したい!】集中ができないからこそ活用したい学生たちへ

音楽

テスト勉強に受験勉強、多くの課題。
「やらなきゃいけないとは分かっているんだけど集中できないけど、音楽を聴きながらならはかどるかも!」

そうは思うものの、親からは「やめなさい」と言われるし、実際にやって良い事なのか分からないと悩んでいる学生も
多いのではないでしょうか?

様々な場面や感情で音楽を聴きたくなることは多いと思いますが、勉強中の音楽となるとあまり印象を良く持たれないですよね、、、。

しかし、音楽は上手に活用すればしっかりと勉強にメリットをもたらしてくれます!
今回は勉強中に音楽を聴くことのメリットと、あわせて注意点をご紹介いたします。

「ながら勉強は効果的?」勉強中に音楽を聴くメリット 3選!

リラックス効果

音楽にはストレスの軽減や、不安と緊張を落ち着かせることができる「リラックス効果」があります。勉強でも、多くの課題やテスト、受験に向けた勉強など様々な状況で大きなストレスであったり、不安と緊張を感じてしまいますよね。

音楽を聴くことで、リラックス効果では下記が期待できます。

  • ドーパミンやセロトニンといった幸福感をもたらす神経伝達物質が分泌され、ストレスや不安を感じるホルモンの分泌を抑制してくれる
  • クラシック等のゆったりとした曲を聴くと、自律神経が整って心拍数や呼吸がゆっくりになり、疲れも軽減される
  • 好きな音楽を聴くことで気持ちが切り替わり、ストレスを忘れられる

参照:株式会社西村楽器

また、中学生を対象に学校生活におけるストレッサーを調査した論文の結果では、
勉強によるストレスが溜まることで
無力感や絶望感を感じ、結果的にやる気がなくなって
勉強効率が悪くなってしまうと証明されています。

参照:中学生の学校ストレッサーの評価とストレス反応との関係

だからこそ勉強中にリラックス状態になることはとても大事なことなんですね♪

集中力UP

先程ご紹介したリラックス効果ですが、この効果があることで「集中力UP」にも繋がります。
そこで活躍してくれるのが、心も身体もリラックスした状態の時に脳から出る、「アルファ波」というもの。

下記のような効果をもたらしてくれます。

  • 脳の「アルファ波」を活用することで「フロー状態」に入ることができ、
    より少ない労力で仕事に没入することが可能になる。
  • 脳のアルファ波には、穏やかな感情をもたらし、創造性を高め、新しい情報を
    吸収する能力を高める効果がある。
                                            引用元:チームの教科書        

アルファ波が出ることによって時間を忘れるくらいの集中、つまり「フロー状態」に入り、
効率良く勉強を進めることができるというわけです。
また、音楽を聴くことで周囲の雑音や騒音が遮断されるので、「マスキング効果」も期待できます。
これもまた、集中力UPに繋がりますよね♪

記憶力UPにも効果的⁈

更に音楽は、「記憶力UP」にも効果的とされています。
実際に”日本記憶力チャンピオンの方”が音楽を聴きながらの学習を推奨しているようです!

                                           引用元:記憶の学校

音楽を聴くことによってモチベーションが上がり、楽しく学習できるからこそ記憶力UPが期待できるのだそうです。

あわせて、記憶力を上げるのに良いとされる音楽のジャンルも紹介されています。

  1. クラシック(落ち着いた、穏やかな曲)
    → 脳内のアルファ波を高める働きがある
  2. 自然音(心臓音、小川のせせらぎ等)
    →神経をリラックスさせる「1/fゆらぎ」という法則で脳や身体に癒しをもたらす  
  3. カフェミュージック(モダンジャズ・ボノサヴァ・ヒーリングミュージック)
    →カフェ自体が落ち着きのある音楽を使用しながら、コーヒーを飲んでゆったりできる居心地の良い空間を提供している

参照:記憶の学校

これらはもちろん、リラックス効果と集中力UPにも繋がります!
3つ目については確かに、家での勉強よりもカフェに行った方が勉強がはかどることがありますよね。
雑音を気にせず落ち着いて勉強できるのは、流されているBGMの効果もあったからなんですね。
もちろん、場所を変えることも気分転換として大事なのでオススメされています。

好きなドリンクを用意して、カフェミュージックを流しながら「おうちカフェ」勉強をするのも良いですね♪

「もちろんメリットだけじゃない!」勉強中に音楽を聴く際の注意点

さて、ここまでは勉強中の音楽から得られるメリットを紹介させていただきましたが、
やはり良いことだけではなくデメリットもあるというのが事実。

ここからは、音楽による「ながら勉強」を始める前に、注意していただきたい点をご紹介します!

ながら作業に慣れているかどうか

まず、普段から音楽を聴く上で「ながら作業」に慣れているかどうかというのはかなり重要なポイントです!「初めて勉強に音楽を取り入れる」という方にとってはまだ、頭の中で音楽と勉強を同時に処理することに慣れていないため、逆に集中ができずストレスとなってしまう可能性があります。

実際に、「ながら習慣」の違いで計算課題と記憶課題にBGMが及ぼす影響について研究を行った論文があります。ちなみに実験中は、「1/fゆらぎ」の法則があるゆったりとした音楽を使用しています。
しかし、習慣がある群にとっては音楽がストレスなくリラックスして作業を行うことができた一方で、習慣がない群にとってはイライラしたり不快な気分になったという傾向が見られています。

参照:計算および記憶課題に及ぼすBGM の影響について

また、同じくBGMが「ながら習慣」の違いで作業の印象に与える影響について研究を行った論文では、習慣がある群は音楽環境下における作業を「楽しかった」と感じ、歌詞のない音楽条件で最も「リラックスしてできた」という傾向にあったようです。
しかし、先程の結果と違うのが、習慣のない群にとっても、歌詞のない音楽条件に対しては否定的な印象を抱いていなかったという結果が見られていることです!

参照:BGMが作業への印象に与える影響

ここで言えるのは、普段から「ながら習慣」のない方にとっては、必ずしも音楽のない学習環境が望ましいというわけではなく、音楽への関心や印象等の個人差が関わってくるということです。
なんといっても勉強はリラックスして行うことが大切なので、まずは勉強を始める前に記憶力UPの題で紹介されている音楽のジャンルを試してみましょう!

ジブリ映画のピアノミュージックも、本当に心がやすらいでモチベーションが上がるのでとてもおすすめですよ♪

「日本語歌詞」のある音楽

音楽にはリラックス効果があるという最初の解説の中で、

  • 好きな音楽を聴くことで気持ちが切り替わり、ストレスを忘れられる

ことが期待される効果の1つとして挙げられていました。

ながら勉強を実行するなら、好きな音楽を聴きたいと思う方が多いのではないでしょうか?
その中には「日本語歌詞」のある音楽も含まれていることかと思います。

しかし、音楽には集中力を高める効果がありながら、「日本語歌詞」のある音楽で集中ができるかどうかは個人差があります。ここでは、「エフォートフル・コントロール(EC)」と呼ばれる概念が関係します。
ECは、簡単に言うと「目の前にある誘惑に負けずに,今やらなきゃいけない課題に集中することができるかどうか」ということです。

そのため音楽を聴いて集中力が上がるとともに、ECが高い状態にあるならば、勉強中に「日本語歌詞」の音楽を聴いても良いと言えます。

実際に、大学生を対象として日本語歌詞のある音楽を聴かせながら計算課題と文章課題を解かせる研究を行った論文に、下記の内容が述べられていました。

背景音楽の歌詞が文章問題の遂行を妨害したが、ECが高い場合には影響は受けなかったと言える。
したがって課題遂行時の背景音楽の歌詞による妨害効果は、実行注意の働きで軽減される可能性が示された。


引用元:背景音楽の歌詞が課題遂行に与える影響

ECが高い場合は、何の音楽を聴いていたかも分からないくらい目の前の課題に集中ができている状態となります。ちなみにECが低い場合は、特に文章問題で影響を受け、課題遂行効率が下がったそうです。

好きな「日本語歌詞」のある音楽を勉強に活用したいという方は、実践してそっちに気を取られてしまう場合、ECが低い状態だと考えて聴くタイミングを勉強を始める前や休憩時間に変え、気分転換やモチベーションUPに繋げましょう!

学習内容に合った音楽を

ここからは、「エフォートフル・コントロール(EC)」が低い状態を前提として、聴いている音楽が学習内容によっては逆効果をもたらすという点について解説していきます。

先程は「日本語歌詞」のある音楽について、ECが高い状態で課題に集中ができていれば、好きな音楽を聴いても問題がないという解説をさせていただきました。

しかし、ECが低い状態だと特に「文章問題」で音楽による妨害を受けたという結果となっていましたね。これは、言語情報を含む音楽の処理は、言語的に作業を妨害しやすいこと、更に単純な歌詞の有無だけでなく、ストーリー性のある歌詞が特に妨害となることが分かっています。

また、「記憶再生課題」においても同様で、歌詞のある音楽によって記憶の再生率は低下する傾向が見られています。
合わせて、歌詞に含まれる言語情報の中で、興味のある言葉や単語が出てきた場合は注意が聴覚と視覚の2つに分散し、処理に負担がかかってしまうことも分かっています。

実際に、歌詞を含む音楽環境で「文章課題」や「記憶再生課題」を解かせた実験では誤答率が増加する傾向が見られました。そのため、「文章課題」や「記憶再生課題」で音楽を活用する場合は、「歌詞のない音楽」が望ましいと言えます。

参照:BGM に含まれる言語情報が課題遂行に及ぼす影響
   音楽が記憶力に及ぼす影響について
   音楽に含まれる言語情報が文章課題に与える影響に関する検討
   「好ましい」BGMが作業効率に与える影響

一方で、「計算課題」においては、「ながら習慣」の相互があり、「日本語歌詞」と「韓国語歌詞」と「無音」の提示では習慣がある群が解答数や正当数への影響を受けず、課題に対するモチベーションが上がっている傾向が見られています。逆に習慣がない群でも同様に影響は受けていないものの、疲労やストレスを感じる傾向が見られています。

「計算課題」では、「ながら習慣」があるないどちらも、作業効率に対する歌詞を含む音楽環境の影響を受けていないのは、脳で言語情報を処理する部分と計算問題を処理する部分が異なっていること、視聴覚情報を大脳で同時並行処理していることが関わってくるそうです。

しかし、感情面については「ながら習慣」がある群が「歌詞を含む音楽」も良い傾向であるにも関わらず、習慣がない群では苦痛を感じる傾向にあるため、習慣がない群が音楽を活用する場合は「歌詞のない音楽」を聴くことが望ましいと言えます。

参照:計算課題の遂行に及ぼすBGMの影響について(2)
   計算および記憶課題に及ぼす BGM の影響について
   BGMが作業への印象に与える影響

ですが、聴きたい音楽のジャンルはその時の気分によっても変わると思います。
集中力の状態も見ながら「今から始めるその学習にその音楽は適しているのか」をしっかりと判断して、聴くタイミングを変えてみるなど上手く音楽を活用していきましょう!

「音楽」にプラスして更に効率UP!

ここでは、音楽と一緒に活用できて勉強へのモチベーションや集中力UPを促し、更に勉強効率が上げられる方法を4点、
ご紹介いたします!

  • アロマなどの「香り」を取り入れる

香り」は作業能力やストレスに対して良い影響力があること、また「嗅覚」自体が記憶力に強い影響力があることが実証されているようです!確かに「香り」を感じたときに、ふと「~の匂いだ」と思い出す瞬間がありますよね。
特に集中力を高めるアロマの香り6選が紹介されています。

  1. グレープフルーツ・レモンなどの柑橘系
    →柑橘系は爽やかな香りでリフレッシュ効果をもたらしてくれる
  2. ローズマリー
    →別名は「記憶の香り」
    →ローズマリーに含まれる「シネオール」が短期記憶に作用する
  3. ペパーミント
    →リフレッシュ効果があり、眠気を吹き飛ばしてくれる
  4. ユーカリ
    →清涼感のある香りで頭をスッキリさせてくれる
  5. サイプレス
    →ヒノキ科に属している木
    →森林浴をしているような香りでリラックス効果をもたらしてくれる
  6. 月桃
    →ハーブ系のスーッとする感じと甘さで優しい香り
    →血圧降下作用があるためリラックス効果をもたらしてくれる

  • 糖分を補給する


糖分が分解されてできる「ブドウ糖」が脳の唯一のエネルギー資源となります。そのブドウ糖が不足すると、疲労感を感じやすく集中力が下がってしまうそうです。
あわせて、勉強中におすすめな糖分補給の食べ物4つが紹介されています。

  1. チョコレート
    →ミルクチョコレートは糖分が大量に含まれすぎているため、糖分の少ないビターチョコレートがおすすめ
  2. グミ
    糖分を補給できるだけでなく、適度な歯ごたえで食べ応えがある
    →嚙むという行動が脳の刺激になり、活性化する
  3. ラムネ
    →ラムネはブドウ糖そのものでできているためすぐに体に吸収されてエネルギーになる
  4. バナナ
    →ブドウ糖以外にも糖を数多く含んでおり、体の中でゆっくりと吸収されるのでエネルギーの持続が他の食べ物より良い

しかし、糖分の取りすぎは低血糖に繋がり、眠気を引き起してしまうため食べ過ぎには注意しましょう!

  • 部屋の温度を17℃以上28℃以下に設定する


文部科学省では、上記の室温を教室などの学習環境で望ましいと推奨しているようです。また、研究によると、行う学習内容によっても適切な温度が異なり、脳の回転や作業スピードが必要とされる作業を行う際は室温を低めにした方が作業効率がUPするそうです。
下記を参考に、自分に合った室温を設定すると良いでしょう。

引用元:志望校が母校になる。代々木ゼミナール大阪南校

 

  • しっかりと勉強の時間を決めてこまめに休憩する

人間が高い集中力を保てる時間は15分、集中力を持続する時間の限界は90分だそうです。そのため長くても、90分に1回は必ず休憩をはさむようにしましょう!また、休憩時間は少し体を動かしたり、仮眠を取ってリラックスするのが集中力を持続させるコツです。

以上、音楽を聴きながらの勉強にプラスして取り入れられる効率UPの方法をご紹介いたしました。
これらもまた、モチベーションやリラックス、集中力などに繋がってきますので、上手に取り入れて効率を上げ、勉強を楽しいものにしていきましょう♪

参照:学習のギモンby進研ゼミ 中学生の学習の疑問に関する記事
   脳力の学校
   志望校が母校になる。代々木ゼミナール大阪南校
   日本初!授業をしない。武田塾
   QStudyGeek
 

まとめ

いかがでしたか?
音楽は学習において、リラックス・集中力・記憶力UPに繋がる効果をもたらしてくれるとともに、個人の「ながら習慣」や「エフォートフル・コントロール」の度合い、そして学習内容によっては逆効果になりかねないということが分かりました。

本日から音楽を勉強に取り入れたいという方は、以上を念頭に置いて効率的に勉強を行っていきましょう!
あわせて先程ご紹介した、更に勉強効率を上げる方法を音楽にプラスして試すとともに、場面に応じてご紹介した音楽のジャンルも聴いてみて、自分に合った活用をしていってくださいね♪

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